みとも

未知との遭遇 ファイナル・カット版のみとものレビュー・感想・評価

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早稲田松竹。これも何度か見てるけど、どのバージョンを見たか分からないので(たぶんファイナルカットだと思うけど)、劇場公開版、特別編との比較もしたいところ。
屋内や庭先、道路の「暗闇と光」の撮影とライティングや、ダグラス・トランブルの雲や雷、発光体といった特殊効果が素晴らしく美しい(なぜか『2001年』のスターゲイトより懐かしいものに見える)。子供じみた大人たちの発光体との”遭遇”はリリカルかつポエティックで、家の中での”予兆”の演出は恐怖映画風(別に怖くはないけどね)、軍が市民に嘘をついて真実を隠蔽するポリティカル・サスペンスもある。ロイがデビルズタワーのイメージに憑りつかれて家の中に土とか植物入れまくるあたりスキゾフレニックだし、妻子持ちでありながら、子持ちの女性との秘密の共有は不倫、大人の恋(笑)にも見える。何なら発光体を目撃する前半部の段階で涙腺緩むけど(崖から見下ろすと消えていた家の電気が次々に付いていくショットの快楽!)、エンドクレジットは特に泣かせにかかってきてずるい。俳優トリュフォー良い。この頃のドレイファス、クリス・プラットっぽい(彼ほどセクシーじゃないしもっさりしてるけど)。
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