雨丘もびり

グリーンブックの雨丘もびりのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
3.0
劇場わいてた(笑)みんな笑い声をあげてて、なごやかなムードでした。
   
よくできたロードムービー。
みた人々に満遍なく、面白さが伝わる。
登場人物の名前がちゃんと残る映画って好きです(^^)。
字幕なっちゃんだったけどさほど違和感もなく物語を追えた。
小気味よく愉快な会話を楽しく味わえたなー(^O^)
    
主従関係の設定や差別意識などのディテールは細かく、メインキャラクタとなる二人の心情描写は丁寧。
わざと通じない言語で会話される不快感や惨めさが、Dr.シャーリーを傷つけてきたという静かな怒りがチクチク刺さる。技あり。
   
反面、ストーリーは平坦。
バディムービーとして斬新なアイデアや、印象に深く残る展開はなく、わりと平常心で劇場を出られた。
そこがすごいのかもしれないけどね、「ナイスガイズ」の方が好き(^^)v

.....皆様のレビューを読んで追記。
多くの人がいい気分で劇場をあとにできる映画ってステキだなと思った。
良い映画体験。うん、映画館で観て良かった。
   
被差別者が差別者になる悲しみ。
「黒人の苦しみが描けていない!」と叫ぶ人は「オレを特別視(差別)してくれ!」という逆の主張を補強してしまい、別の不幸をつくってしまいがち。
監督、それわかってこの映画撮ったよね。
「そうじゃなくてさ」って、ひっそり言ってる。
みんなを幸せにする方法が、ちゃんとわかってる人なんだ。
   
女とか、子供とか、高齢者とか、障碍者とか。
社会的フレームを笠に着てワガママふりまく人の声が耳に刺さりやすい世風にヘキエキしているなか、この映画みたいに「人」と「人」の向き合い方が成功したドラマを見ると、あったかい気持ちになれる。
    
なーんにも押し付けてこない、ほがらかな映画。
そっか、だから後味が良いのか。