人生賭けてきた仕事か、妊娠した子どもか。
ここが、ORでなきゃいけないこと自体がおかしい。
でも、男女共同参画って言いつつも、結局物理的に産むのは女なわけで。
障壁もあるし、悩みも深い。
バレリーナなんて、自分の身体で勝負してる職業なら特に。
セリフがそんなにない中、ふとした表情などで主人公の悩みや気持ちの動きが見える演出がいい。
隣でタバコを吸う同僚ダンサーに困ったり、
姿勢を正そうと手でお腹に力を入れてきた先生にギョッとしたり、
舞台監督への切り出し方に困って逡巡したり。
一瞬ギクッとさせられる演出もあったが、主人公が肝心のデシジョンは明確に示してくれたので、そこには安堵。
さて、舞台監督の出方は。。
この舞台監督が、大御所カトリーヌドヌーヴ。彼女もそんなにセリフないけど、ラストの会話と途中の様子などで、過去に彼女の身に起こった経緯が垣間見える。
ORから解放されると、子供を宿して母となる喜びに満ちた女性は、仕事でも輝く。元々美人の主人公が、ラストは光に満ちて輝かんばかりの美しさでした。