司馬遼太郎の原作小説は15年程前に読みました。
新潮文庫 上中下の3巻の長編小説
大変な読み応えのある感動の傑作でした。
黒澤組の小泉監督によって映画化された本作品
端正に作り込まれた映像、黒澤明監督作品を彩った仲代達矢・香川京子・井川比佐志
主役の河井継之助には現代日本映画を代表する名優である役所広司
これ以上ない豪華なキャストとスタッフ
さらにあれだけ膨大な情報量のある小説の内容を2時間の映画にまとめるのは不可能と、潔く内容も最後の戊辰戦争のみに絞ったのでしょう
残念ながら、それでも物足りない・・・
継之助の最後の場面、小説は目を潤ませながら熱く読んだのですが、映画ではそれが伝わってこない
原田眞人監督の「関ヶ原」や「燃えよ剣」を含め、司馬遼太郎の長編小説を映画化するのは無理があると確信させる、そんなとどめとなってしまった作品のように感じます。
司馬遼太郎作品の映像化としては
短編小説を意外なほど忠実に映画化した、故大島渚監督の「御法度」が今のところベストかな・・・