DJりん

ジョーカーのDJりんのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.3
今まで見た映画の中で一番鳥肌が立った作品。
やっぱり最初の方は発作なんだなって分かって見ててもアーサーの笑い方が面白くて笑っちゃう自分がいたけど物語が進むにつれ私を含めてアーサーの発作を見て笑っている観客は一人もいなくなっていた。
それは笑っている分だけアーサーは心が痛んで泣いているんだということが画面越しからでも充分に伝わってきて見てるこっちも充分辛さを感じてしまうからだろうなと思った。
アーサーは笑いの発作を抱えながら生きづらい社会でずっとずっと我慢しながら生きてきた。
だからこそ今回は止むを得ず起こしてしまったことだったが自分を爆発させるタイミングというかきっかけの様な物を本当は心のどこかでずっと待ち望んでいたじゃないのかな🤔と思った。
そしてただ生きているだけでも大変なアーサーは中盤辺りで自分が信じてきた全てに裏切られ本当の絶望を味わうことになる。
けどそこからのアーサーは本当に生き生きとした様子に変わっていった。
きっとこれは今まで自分を縛りつけていた物と決別し自分を蔑みゴミの様に扱ってきた社会への復讐を誓ったからだろうなと思ったしもし自分もアーサーの立場だったら当然復讐を誓うだろうなと思った。
あとこの作品を見て私が一番に感じたのは自分が信じていた全てに裏切られどん底を味わったことがある人ならやり方は違えど、誰でも「JOKER」になるだけの力を手に入れてしまうのではないかなということだった。
だからこそほんの少しでもいいから道行く人同士が思いやりを持って生きることが今の社会で最も求められていることなんじゃないのかなと考えた。
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