あんじょーら

悪魔はいつもそこにのあんじょーらのレビュー・感想・評価

悪魔はいつもそこに(2020年製作の映画)
2.7
アントニオ・カンポス監督     Netflix


2024年公開映画/2024年に観た映画  目標 36/100です。 現在は2/20




何となく、Netflixで検索していると、え、トム・ホランド?それにライリー・キーオ!え、ロバート・パディンソン!!わ、ヘイリー・ベネットまで!!!!という事で、キャスト陣の豪華さから視聴しました。すっごく、豪華。


オハイオ州のノッケンスティフとウエストヴァージニア州コールクリークという名も無き小さな2つの街が存在するのですが・・・というのが冒頭です。


これは小説が基にある映画化作品なのですが、まさにナレーションで読み込まれ、神の視点からこの事件というか関係性の顛末を眺めるタイプの作品で、読書体験に似ている作り、演出になっています。そう言う意味では好みではある。


しかも、どの役者さんも、かなり良くて、抑制の効いた演技であり、上手いです。これはトータルでの演技面の抑揚という意味で気が利いている。


中でも特にヤバめの演技、その顔の印象の強さで、ハリー・メリングを知れたのは大きかったです。名作漫画「ハンター×ハンター」の中に出てくるヒンリギ=ビガンダフノにそっくりです・・・


因果応報と言いますか、第2次世界大戦からベトナム戦争が拡大するまでの時代を描いた、それも数奇な運命を生きる2つの街の人々の、世代を超えた不思議な関係を見せてくれます。


私は無神論者で、神を発明したのが人間で、それはこの世の理不尽を乗り越える為の方便だと思っていますし、なんなら信仰とまではいかないけれど、宗教よりは科学を上位に置く者ですが、ベトナム戦争って1955~1975までの事なんですけれど、つまり1950年代ってまだ、全然、宗教的な規範が強かったんでしょうね。


あと、警察も仕事しているのは良かった。


ナレーションの声の人も、声、良かったです。


でも、小説の数奇な運命ってどうしても、作為を感じてしまいますね。