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プライベート・ウォーの79のネタバレレビュー・内容・結末

プライベート・ウォー(2018年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

なんでこの宣伝コピーなんだろ。
2012年に死去して2018年に公開はものすごいスピードだな。亡くなる前から映画化の話上がってたのかな。ちゃんとロケしててスタッフ数もすごいから予算も結構あるでしょ、そんで時代背景とかspecialthanksもいるからちゃんと裏撮ってる感じでしょ。監督の過去作品見ても忠実な感じだしね。バーチャルエフェクトまぁまぁ使ってるとはいえ6年で公開はすごいなあ。けど本当に話の内容としては"今"起きてることだから、スピード持って"今"伝えないと意味ないのよね。ロザムンド・パイク使っててこの規模の作品なのに、日本での公開規模考えてもシリア情勢やこの作品の内容への関心の低さが見て取れる。
こんなにも愛と慈悲の強い人が戦場記者なんかやってたらダメだよ。そりゃ崩壊する。彼女の自身の家庭環境と母親になりたいという気持ちに2回の流産が追い討ちをかけるように彼女を戦場へと向かわせる。子供や女性、少女たちの不当な命の扱いが許せない。PTSDに苦しむ彼女自身の戦争。彼女が取材で大切にしている「個々の人に寄り添った物語を届ける」、そこにある個人が体験している戦争。そういう意味でのタイトルてところ?
彼女の言葉の通り、視聴者にとっては別世界。この作品は今届けられるべく制作・公開され、この映画に出てくる世界が「現実」で今もなお人が死んでいると、伝える作品なのに、映画を見終わると私には”普通の生活”があって、より"世界は分断されている"と感じてしまうのはなぜだろう。情報過多すぎて映画はメディアの役割で大いに為せなくなってきたか。
PTSDの表現は映画という映像表現ならでは。戦場のシーンはカメラアングル含めやけにリアル。最初のシーンを最後に繰り返すのは、もう一度伝えるべき言葉で、きっと視聴者は最初のシーンのセリフなんて忘れてしまうから?
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