このレビューはネタバレを含みます
4DX2D吹替にて鑑賞。前作(?)「スーサイドスクワッド」(2016年)の出来から正直なところハードルを下げて臨んだこともあり、思った以上に楽しめた。アクションシーンは見応えあり。
「スーサイド・スクワッド」は〝悪人チームが世界を救う〟という言葉にすると面白そうなコンセプトを、しかし上手く物語として表現・消化しきれていない印象だった。ビジュアルこそ満点だがチームの目的意識や行動原理が微妙で、アニメやTVドラマ作品での描かれ方のほうがしっくりくる感じ。その点今作は悪人界隈の内輪揉めであり、正義のヒーローぶる必要も無く、ストーリー展開に違和感を感じることは無かった。
しかし化学工場を爆破したり警察署を襲撃する場面はPOPな描写で見せ場として昇華されているが、スーパーでの大量万引場面などは卑近でリアルな軽犯罪を見せられているようで、やはり普通のヒーロー映画のように主人公に肩入れして観ることは出来ないな(堅物です)。
殴る蹴る(殴られる蹴られる)上等で結構身体を張っている本作品。どこまで描写して良いものか世のモラルとの闘いという面もあると思うが、ワンダーウーマンやキャプテンマーベル、ブラックウィドウなどと共に、まだまだ未開拓な女性スーパーヒーロー作品の幅を広げていって欲しい。続編期待。