ぐるぐるシュルツ

アマンダと僕のぐるぐるシュルツのレビュー・感想・評価

アマンダと僕(2018年製作の映画)
4.1
エルビスはもういない。
でも、まだ終わってない。

〜〜〜

ミカエル・アース作品。『サマー・フィーリング』同様、
大切な人を失った時に僕らどうやって生きるのか、生きていくのか、
それを描く。
綺麗な絵、新緑のパリ、
自転車で駆け抜けるシーンが多くて、
爽やかな風が吹く。
そこにポンと差し出されるのは、
現代、誰も向き合わなければいけない、
テロについて。

同じように喪失感を抱く人々が助け合う姿を見ていると、
優しい気持ちになれる。
感情的でも激情でもなくて、ただただ途方もない哀しみ。
小さいアマンダだってその壁にぶち当たってしまうから、
彼女を懸命に救おうとする大人たちだけど、
そのうちに自分たちも救われていく。

寂しくて切なくたって、
「でもまだ終わってないじゃないか」。
そうやって呟くように、
囁くように心は気丈だ。
救済はいつだってお互い様だね。