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ブラ! ブラ! ブラ! 胸いっぱいの愛を/ブラ物語のKSatのレビュー・感想・評価

2.9
どこかの国、機関車の運転士をしてるおっさんが、風に乗ってやってきたブラの持ち主を探す物語。

「ツバル」が結構良かったから、ファイト・ヘルマーの最新作ということで楽しみにしてたのだが、ちょっと微妙。

まあ、台詞なしであるが故の面白さはあったけどね。

主人公が家のドアをノック→中から住人の女の人が出てくる→女の人に問題のブラを見せる主人公→閉められるドア

の繰り返しとか、面白い。

仕舞いには、何故か主人公がブラの訪問販売を始めるのだが、そこから先もドアを使い、コントのように省略的なやり取りが繰り返される。

しかし、せっかく機関車の運転士なのに、途中からそれが全く関係ないのは、如何なものか。別にロードムービーにする必要もないが、機関車なのに、全く旅をしないし遠くにも行かず、ただただ近所を歩き回るばかり。勿体なさすぎ。

後半は、「ツバル」でも見られたような謎の機械が大活躍するが、こうやって見るとジャン=ピエール・ジュネの映画に近い感覚があるよね(良くも悪くも)。

チュルパンは全然出てこない割に美味しいところを持っていき、しかもそれが噺として全然面白くないのが致命的。ただただ己のフェティシズムだけで映画を撮った感が勝っていて、その割には曲がりなりにも「ブラの持ち主を探す」といういくらでも面白くできそうなプロットがあるので、何だかどっちつかずな感じになっている。

あと、ドニ・ラヴァンが全然生かされてないのもなあ、、、

そして、色々とエフェクトかけまくりの画面も一周まわってダサいし、なんか本当にファッションでしかない感じがする。
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