どこかの国、機関車の運転士をしてるおっさんが、風に乗ってやってきたブラの持ち主を探す物語。
「ツバル」が結構良かったから、ファイト・ヘルマーの最新作ということで楽しみにしてたのだが、ちょっと微妙。
まあ、台詞なしであるが故の面白さはあったけどね。
主人公が家のドアをノック→中から住人の女の人が出てくる→女の人に問題のブラを見せる主人公→閉められるドア
の繰り返しとか、面白い。
仕舞いには、何故か主人公がブラの訪問販売を始めるのだが、そこから先もドアを使い、コントのように省略的なやり取りが繰り返される。
しかし、せっかく機関車の運転士なのに、途中からそれが全く関係ないのは、如何なものか。別にロードムービーにする必要もないが、機関車なのに、全く旅をしないし遠くにも行かず、ただただ近所を歩き回るばかり。勿体なさすぎ。
後半は、「ツバル」でも見られたような謎の機械が大活躍するが、こうやって見るとジャン=ピエール・ジュネの映画に近い感覚があるよね(良くも悪くも)。
チュルパンは全然出てこない割に美味しいところを持っていき、しかもそれが噺として全然面白くないのが致命的。ただただ己のフェティシズムだけで映画を撮った感が勝っていて、その割には曲がりなりにも「ブラの持ち主を探す」といういくらでも面白くできそうなプロットがあるので、何だかどっちつかずな感じになっている。
あと、ドニ・ラヴァンが全然生かされてないのもなあ、、、
そして、色々とエフェクトかけまくりの画面も一周まわってダサいし、なんか本当にファッションでしかない感じがする。