深い深い桜の森。時は天智天皇が治める時代。ヒダの王家の王の下に、三人のヒダの匠の名人が集められる。 その名は、耳男、マナコ、そしてオオアマ。ヒダの王は三人に、娘である夜長姫と早寝姫を守る仏像の彫刻を競い合うことを命じるが、実は三人はそれぞれ素性を隠し、名人の身分を偽っているのだった。そんな三人に与えられた期限は3年、夜長姫の16歳の正月まで。 やがて3年の月日が経ち、三人が仏像を完成させたとき、それぞれの思惑が交錯し...。
時は江戸。薄汚れた年増女郎・宮城野が東洲斎写楽殺しの罪で処刑されようとしていた。罪を決定づけたのは、彼女が持っていた1枚の絵だった。彼女が愛していたニセ絵師の矢太郎は、師匠である写楽に富と…
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