hikumahika

私、オルガ・ヘプナロヴァーのhikumahikaのレビュー・感想・評価

3.5


【チェコスロバキア最後の女性死刑囚はうら若き病める22歳のオルガだった】

実在の女性苦しみと憎しみと蛮行、そして最期を描く衝撃作。

彼女を痛めつけた精神の病が家族や社会との結びつきを失わせ、ついには両親への殺意に発展し決意の手紙をしたためたあと、静かに計画的な凶行が行われてしまう。

ラストが圧巻で、刑場に連行されるオルガの喚きながらの抵抗、息絶えたオルガを見届けて一人また一人その場を去る刑務官たち、そしていつものように食卓につく家族…
見終わった者の胸に残すものはとても大きい。
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