カプカ

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのカプカのレビュー・感想・評価

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迫害され続けた先住民が手にした富を管理され、更に奪う実際の残忍な事件によりアメリカの負の歴史を掘り起こし
笑顔で忍び寄り人を搾取することしか考えない権力者の恐怖、そんな人間に仕える情けない男の裏切りと大切な物があったと信じたい心が刺さりました。

ディカプリオは最近だとカッコいい役やらないこと多かったけど、こいつが主人公なのかよってほど最初からしょーもない奴でビックリしたw

グッドフェローズやウルフオブなどスコセッシは沈黙のキチジローのような情けない裏切り者の話好きなんだろうな
ディカプリオのどうしようもない人間性とそんな俺でも大切なものがあったはずなのに…という後悔を眉間に皺を寄せ続ける表情で見せる演技よかった。

スコセッシが得意な実話ベースの金に群がるマフィアの話をとうとうディカプリオとデ・ニーロ共演でやるの最高
先住民が自分の金を使うのに「後見人」の許可が必要ってなんだよ。と酷い話から、さらにそこから人がどんどん死んで暴力と搾取が近づくのが怖かった。

お前のためを思って言ってるんだ」とみんな揃っている所とか、アウトレイジでもあったけど「何かあった時のための形だけだから」と言ってくるあの感じメッチャ怖いよな。

アイリッシュマンとかもそうだけど、キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンはブラック企業の社畜感あると思った。
使い捨てるような酷い仕事させておいて、辞めたいとか上の人間が不利になるようなことが起こると、「お前が心配だから」という形ですごい威圧するのは色んな所であるんだろうな。
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