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ハーモニカのnagashingのレビュー・感想・評価

ハーモニカ(1974年製作の映画)
3.5
ハーモニカの「いとしいしと」感がハンパない。ガキんちょどもが1ダースのゴラムと化する楽しい悪夢。ヒエラルキーが容易に入れ替わってしまう残酷さや、共同体の外部のまなざし(=母の想い)によって崩される価値体系の脆弱さが主題。子どもを通すことで純化された世界の普遍ではあるが、これに政治的寓意を見いだすのは過剰反応では。ドラえもんにひみつ道具を出してもらったのび太ばりに増長していくいじめられっ子が最高。未舗装なので地面に転がるとぶざまに砂まみれになるのもよい。
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