困ったことに普段、旦那と見たい映画が合わないことで、有名な夫婦である（笑）。しかし、これは二人とも一目で「見たい！」が一致した、珍しい映画。ーーそして、その期待を裏切らず、めちゃくちゃに面白かった！
面白い、という表現が適切かどうかは定かじゃない。と言うのも、2008年にインド・ムンバイで起きた同時多発テロが元になっているからだ。駅、レストラン、病院など大勢の人が集まる施設を襲撃され、そのうちの一つ、5つ星ホテルが今作の舞台となっている。
まず、家族でもない赤の他人のために、お客様と言うだけで、自分の命を危険に晒せるか……。その事実に、唖然とさせられる。一昔前の日本ならまだしも、個性やゆとりなど個人を尊重する今の日本に、この意識は低くなっているのではないか。
その観点から見ても、ホテルの従業員たちが一致団結し、客を助けようとする姿に胸を打たれた。尊敬する。しかもフィクションではないのだから、感動も格別だ。リアリティに富む緊張感に、思わず手に汗握る。
5つ星ホテル……宿泊はいくら位するもんだろう。そんな従業員達がいるホテル、世界一信頼できるに決まってる。泊まらん訳にいかんだろ。
