今、国民の関心を集めているLGBTを主題にした作品。LGBTのワードは浸透してきているが、まだ広くは理解されていない。ストレートに表現するだけでは重苦しく捉えられるので、笑いに交えて表現するしか国民の理解は得られないと踏んで、うそ寒いギャグを随所に盛り込んだのだろう。
正直言って観るに耐えられない映画でした。過剰な演出によって面白さを仕立て上げているだけで、寒いギャグの連続にはとても見ていられませんでした。映画を制作するのは、設定上無理があったのではないでしょうか。
この作品で重要となる恋物語は、ドラマ版で完結していた。続編を希望する視聴者の要望に応えて恐らく映画化することに決めたのだろうけど、新しい登場人物の必要性が全く理解できなかったし、人間関係の描写も薄っぺらく、笑いによって作品が支えられているだけです。現実から大きく乖離した設定は違和感ありまくりで、やはりギャグ要素でしかこの作品は楽しめない。その寒いギャグもドラマ版までは良かった。しかし無理に続編を描こうとすれば、非現実的な部分のみが浮遊する作品になることは目に見えている。映画化せずにドラマ版で作品を完結しておけば良かったと、映画を見て率直に感じました。鑑賞後に残った感触は何一つありません。
