ひろりこ

マルモイ ことばあつめのひろりこのレビュー・感想・評価

マルモイ ことばあつめ(2018年製作の映画)
4.1
鑑賞記録&感想
★『タクシー運転手~約束は海を越えて~』の脚本を手掛けたオム・ユナ脚本・初監督作品。

📖辞書作りの為、自国の言葉・方言を集める実在(朝鮮語学会事件)の話。“マルモイ(ことばあつめ)作戦”を初の映画化。

大切な母国語を守りたい、遺したい…
辞書作りのために、懸命に生きた人々の奮闘と感動の物語。

【感想】
1940年代、朝鮮半島。
監視と弾圧が激しかった大日本帝国(関東軍)統治時代。
※満州国(1932年~1945年)
執政・皇帝:愛新覚羅 溥儀(元 清朝皇帝)

消えゆく言葉そして文字を集め、国を守った人々がいた事をこの作品で初めて知り驚きました。
【創氏改名】の公布により朝鮮の名前から強制的に日本の名前に変えさせられ、母国の言語や文字の使うことすら禁じられた当時の朝鮮の人々を思うと、私も日本人なので複雑な気持ちになります。

見つかって捕まったら刑務所行きか殺される。
ほんとアイデンティティーも尊厳も何もあったもんじゃない...😔

侵略により消滅しようとしている母国語を自らの命を懸けて必死に守り、朝鮮語の辞書を完成させ出版しようとした人々の勇気と意志を心から尊敬します。

『“1人の10歩より10人の1歩”』

お調子者のキム・パンス(ユ・ヘジン)と実直な性格で朝鮮語学会の会長をするリュ・ジョンファン(ユン・ゲサン)の次第に強くなってゆく情熱と友情には観ていて胸がとても熱くなる。

笑いもありスリリングな展開もありで、過去に実際にあった事件(歴史)でもあるので興味深くとても感動できた作品でしたね🥲

日本人ならぜひ一度は観ていただきたい🤲🏻

【その他の主な出演作品】
○ユ・ヘジン:『タクシー運転手~約束は海を越えて~』『LUCK-KEY/ラッキー』『ベテラン』『1987、ある闘いの真実』

○ユン・ゲサン:『犯罪都市』『プンサンケ/豊山犬』『国選弁護人ユン・ジンウォン』『スピリットウォーカー』
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