ひかる

デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!のひかるのレビュー・感想・評価

3.8
2000年に公開された本作における「インターネット」は希望の象徴である。そのため、それを自在に扱う子どもたちは新世代として、親世代とは断絶している。大人世代には「インターネット」は不可視の楽園であり、そこで生きている子どもたちに想像力を持つことは不可能なのだ。本作は「インターネット」を経由させることで、ジュブナイル作品の「子供と大人世代の断然」を描いている。大人からみればただの子供の遊びにしか見えないが、子供たちは液晶画面の前で世界を救おうとしているのだ。実際、2000年には「インターネット」を扱う新世代が世界を変えてくれる希望があったのだ。わたしたちはその夢が破れたことを知っているからこそ、この映画が託した希望の切実さに胸を打たれるのである。
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