ゆりな

天気の子のゆりなのレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
4.0
「空が青いだけで生きていてよかったと思える」

主人公が頑張る理由が、日本を救うとかじゃなくストレートに「愛」っていいじゃん。

「君の名は」の瀧くんがシティボーイだったから、ライ麦持ってる帆高の程よい童貞感もよく、新海誠はこれこれ〜〜!

「高1の夏に離島から家出して東京」という設定だけで、もう大好物だよ。
泣きぼくろがあって少しギャルで綺麗なお姉さんの夏美がどタイプ。

私が刺さったのは、本作が貧困と異常気象を描いてるから。

10代の頃は私もとにかく家出したかった。東京を描いた作品の、たくさんの人が移り変わるシーンが好き。
だから私にはブッ刺さりまくりの本作。つまらないって言ってたの誰よ、「君の名は」より好みです。

写真を撮る人、とりわけフィルムが好きな人って雨や天気に敏感で、嫌な天気も写真で素敵なものに変える力があるな〜と思う。だから写真撮る人にはたまらん作品。

大好きな三浦透子の歌声がかかって、晴れ女としてどんどん活躍して、色々なイベントを晴れにさせるシーン。これこれ、こうゆうのが見たかったんだよ〜〜。

プロモーション?多すぎって人もいると思うけど、YAHOO知恵袋、カップラーメン、新宿南口、森ビル、芝公園、友達の入籍写真を撮ったドンキ側の池袋、センター街。
私は自分の暮らす街と東京が出て来て嬉しかったです。

ただ未成年がラブホテル楽しむシーンはどうなんだろ。大人ならいいんだけど、東横キッズが流行ってる今、ソワっとしつつその後のエモシーンで帳消し。
カラオケや大きなお風呂ではしゃぐのも、普段貧しかったり島暮らしの子どもにとっても楽しい一大イベントなんだよね。

全て解決してハッピーエンドではなく、どころか苦さを突きつける変えられないラスト含めよかったです。
ゆりな

ゆりな