このレビューはネタバレを含みます
メリバかな?メリバじゃなかったな?エンドだった。
最後ギリギリでメリバがひっくり返された。"世界は沈んだけど僕らは幸せ"のメリバが、ラストの帆高の"世界は変わってないように見えるけど確かに僕らが変えた"の一言でただのハッピーエンドに覆ってしまったな。せっかく陽菜か世界(世界?ってか東京?)の破滅かを選んだのに、結局許されちゃってなんやかんや世界も適応しちゃってるじゃん。メリバ好きの自分的には残念だった。
陽菜のチョーカー、終盤であんなに重要そうに映すならもうちょいストーリーをつけてほしかったかな。たぶん天気に囚われる(隷属ともとれるような)役割から解放されたことを示しているんだろうけども、もうちょっとさぁ…!
リーゼントの刑事さんが癖に刺さった。「撃たせないでくれよ」の一言で心臓鷲掴みされて良かったです。
私は大人になってしまったので若々しさに置いていかれてしまった。悪手をうち続ける主人公たちにあーあ…ってなる。諦めや割り切りとかいう意味じゃなくて、もっと良い手があるだろうという意味で。やっぱりセカイ系苦手だな。
日本神話っぽくもあり民俗学っぽくもあり…。知識が乏しいので絶妙に混乱している。もうちょっと考えたいね。これいっつも言ってる。
千と千尋みというかジブリみもあったね。ビルドゥングスロマンから考えた方が近いかも。典型っぽい。
グランドエスケープで空中ぐるぐるのシーンは好きでしたね。
あと、起承転結がとってもわかりやすい親切設計だった。
起、曲ドーン!承、曲ドーン!転、曲ドーン!結、曲ドーン!
花火のシーンも良いですね。CGの使い方上手…!ああいう上からのぐるぐるカメラワークで花火見せられるの好き。
小栗旬の吹き替えは上手だった…上手だったけれども…!あの人には合わんよ!
もっと綺麗めの胡散臭アロハお兄さんのイメージ。
追記:2021/9/27
https://omocoro.jp/radio/192440/
わたしの感想の冒頭に書いたメリバじゃねーなこれエンドについて、オモコロラジオの天気の子感想回を聞いてからこのラストでもよかったのかもなと思いかけてきた。
ずーっと雨が降り続く東京を横目に、その罪悪感と代償の責任をずっと抱えて生きていく2人っていうのも良いなと思って……。