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HELLO WORLDのhoteltokyoのレビュー・感想・評価

HELLO WORLD(2019年製作の映画)
4.3
近未来の京都を舞台として、人見知りで文学少年の主人公が伏見稲荷神社を散歩中、未来からやってきたもうひとりの自分と遭遇する。そして未来の自分は言う「お前に彼女ができる」と。そこから運命の歯車がジェットコースターのように回りだす物語。

様々な文化的遺産や事象がビッグデータとしてデータベースに蓄積されていくシステム「アルタラ」の開発が進められているという近未来の京都。ここにはサマーウォーズとも違うSFライクな量子力学の世界が描かれている。そして物語の本筋は主人公の恋模様、だがその恋模様を応援しているはずの未来の主人公の狙いは・・・という予想だにしない展開がとてもよく練られている。キャッチコピーの「最後の1秒までやべーぞ」は伊達ではない。

というか、京都駅周辺が舞台ということで、周辺に住んでいる自分にとってみれば本当に身近に置きている感覚を受けた。全ての建物や背景がしっかりと緻密に描かれているため、描写の細かさに感動した。俺もこんな高校生活を味わいたかった。だけど高校生の頃に本なんか1冊も読まずウンコばっかもらしてた自分にそんな出来事は起こらない。そう思うと、自分に腹が立ってきた。過去に戻って自分に説教がしたい。グッバイワールド。
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