被写体となったものの死に様を写し出し、その通りの死が本当に訪れる恐ろしいカメラの話。
性格のイマイチつかみにくい若者達、ホラーなのかSFなのかあやふやなラインのカメラの出自等、作品を構成するパーツは強い魅力に欠けてはいるのだが、テンポよく出し惜しみのない展開と、グロ死なのに、(儚く簡単に人が死ぬ作品が多い)たけしさんの映画を更に薄めたような飾り気のない「死の瞬間(ババーン!死にました!とやらない)」の描き方が独特。
あとは、過去のシーンから入り現代へつなげる導入が結構オシャレ。
ロシアの作品だけあって、怪我や恐怖だけでなく「寒さ」も若者達を脅かす厄介で危険なものとして(しかもカメラ絡みの描写としても)折り込まれていたのが良かった。