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童年往事 時の流れのryoのレビュー・感想・評価

童年往事 時の流れ(1985年製作の映画)
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ゆったりとした時の流れ。
決して焦らず、丁寧に切り取る一つ一つのシーン。
語りすぎない、みせる語り。
自分はやはりこんな映画が好きなんだと再認識した。

部屋の中からのショットでの縁側の外にみえる木漏れ日。
家前の道のショットでの奥に見えるガジュマルの木と木漏れ日。その下でただ佇む人たち。

死を映しながらも、決して劇的なものとしてではなく、時の流れの中で起きる自然なものの1つとして死を感じる事のできる素晴らしい表現と空気感。
生きる事も死ぬ事も、
我々が日々感じている抗いようもなく漂う時間という概念を超えた悠久なる時の流れの中の些細なこと。
ただこの些細な事が美しいなと思える。
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