このレビューはネタバレを含みます
侯孝賢が見つめる視線は哀しさと優しさに満ちている。生と死が同居する世界で、その往来は緩やかに巡ってくる。
主人公のアハは、どうやら侯孝賢本人をモデルにしているようで、言うなればこれは私映画である。…
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大陸から台湾へ移住した家族の、不自由のない生活から、だんだんと大人が亡くなってゆき、成長した子らが新しい人生を迎える様子をとらえた作品。
兄弟の成長と共に、老いる両親のそれぞれに死にゆく姿と遺され…
台湾巨匠傑作選2023
台湾の少年とその家族を移した年代記。
侯孝賢というか、中華圏の映画にはビリヤードのシーンが出てくるのが多い。
雨が降るシーンが多いんだけど、文字通りバケツの水をひっくり返…
映画の完成形を観た気分。記憶の景色をスケッチするみたいに街と人の動きを断片的に整理してみせた『フンクイの少年』とは明確に違い、邦題のなかにも言葉として示されている「時の流れ」が、家父長的な風潮の解体…
>>続きを読む侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の自伝的作品。
1940年代に広東省梅県に生まれ、家族と共に台湾に渡ってきた主人公 阿孝(アハ)の生い立ちは侯監督そのもの。
少年時代におばあちゃんと一緒に散歩し、…
ゆったりとした時の流れ。
決して焦らず、丁寧に切り取る一つ一つのシーン。
語りすぎない、みせる語り。
自分はやはりこんな映画が好きなんだと再認識した。
部屋の中からのショットでの縁側の外にみえる木…
年がら年じゅう日本の夏より湿度の高そうな台湾の田舎の日常をぼーっと眺めながら、今日の晩ご飯とか明日のバイトのこととか、今映画館の中クーラー効いてて涼しいけどなんか心臓ちょい激しめに脈打ってんなとか、…
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