今回はホラー演出にかなり気合が入っていて、最初から不穏で、奇妙な気味の悪さのある空気感で、何も起きなくてもなんか怖い。影が現れてからは、影の存在の意味のわからなさと理不尽さ、展開の読めなさもあって異常な雰囲気が怖い。この理不尽さは「ファニーゲーム」を思い出した。ある程度分かってきた終盤ぐらいから失速するけど、普通にホラー映画として怖くて面白い。
相変わらず色々含まれた脚本は上手い。伏線も実は色々張られていたり、社会的問題のメタファーもたくさんある。今作はアメリカの階級社会がテーマかな。設定やちょっとしたセリフにも意味が含まれているから、それを考えながら観るとまた楽しい。
ホラーとして普通に良くできているし、以外に笑えるシーンがある。深掘りしながら見ても楽しい。途中から失速したり、終盤の影の存在のネタバレ部分はちょっと微妙だったりするけど、オチは一捻りあって良い。
