黒川

アスの黒川のレビュー・感想・評価

アス(2019年製作の映画)
3.5
ゲットアウトが面白かったので観たけどこっちはちょっと手が込みすぎてて消化不良感。普通に怖いし面白かったけど。

1986年、サンタクルーズの迷路で自分にそっくりな女の子を見てPTSDと失語症を発症したアデレード。夫と二人の子供と幸せに暮らしていた彼女の元に、赤い服を着た自分たちにそっくりな謎の一家が現れる。

スリラーのTシャツ(Black Flagまだまだ影響力あるみたいで嬉しかった)、檻に入れられたウサギたち、迷路に書かれたFind Yourself、夜中に現れる「陰」の者たち。全編に渡ってすっげー意味深で普通にネタバレ読んだよね。ゲットアウトがもっとこの辺がわかりやすくてかつ終盤のカタルシスがすごかったけど、こっちはじんわり怖い。けどネタバレ読んだら感心仕切りになる。もうちょっと自分で色々気づきたかった。わかんない人は素直にネタバレ読んで感心しよう!!キリスト教の知識がめちゃくちゃ必要なやつだったし、やはりアメリカという国の問題というのが重要テーマなので、中々日本人にはわかりにくい。けど凄く面白い。ネタバレを知った上でもう一回観たいです。あと小ネタは普通にめっちゃ笑える。

1986年も現在も遊園地に立つ浮浪者の男の持つプラカードの示すエミリヤ書11章11節にはこう書かれているらしい。「それゆえ主はこう言われる、見よ、わたしは災を彼らの上に下す。彼らはそれを免れることはできない。彼らがわたしを呼んでも、わたしは聞かない」。神は我々の言葉を聞かないのだ。審判のとき下されるのは鉄槌なのか呪いなのか。
黒川

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