まめまめちゃん

聖女/Mad Sisterのまめまめちゃんのレビュー・感想・評価

聖女/Mad Sister(2018年製作の映画)
3.5
過剰防衛により服役していた元格闘家イネは刑期を終えて戻ったばかり。知的障害者である妹ウネが行方不明となり、イネは自分自身で捜索を始める。ウネを慰みものにした男たちに復讐をしながら手がかりを探るイネ。姉妹は無事に帰れるのか。

イネを演じるイ・シヨンはさすがリアルでも元格闘家。韓国映画ならではの繰り返される打撃による流血多め。トンカチも鉈もナイフも銃も出てきますが、やはり拳が重たいです。角度によっては華奢なキム・ヘスが暴れ回る感じに見えてきて最高です。華奢過ぎて結構ダメージもありかわいそうになりますが、その分応援したくなるんです。またこれだけ追っかけるイネの動機部分も、台詞はごく少ないですが、いなくなった妹を思い自らを責める描写が切ないです。

スコア低めの理由は、このご時世に女性を蔑視しすぎな点と、韓国映画の暴力描写に新しいものが感じられなかった点だろうと推測。他には劇伴がなんとなく安直とか、重たいテーマの割に脚本が冗長とか、イ・ジュニョクのなんだったんだコイツってなくらい中途半端な絡み、ラスボスのこれまた中途半端な強さなど残念な面も多く、B級と評されるのも否めないでしょう。男が全員悪者と言えば『アシュラ 』、女性が殺し屋といえば『悪女』『魔女』を思い出しますが、比較するとちょっと残念かも。しかしイ・シヨンには今後も期待したいです。