このレビューはネタバレを含みます
前作淵に立つと同じテーマなのだろうか、加害者と被害者がいる理不尽な世界 前作は観た時の体調など諸々で不完全燃焼だったけれどとにかく筒井さんがすばらしい女優だということは認識した作品 そして今回主演とのことで期待していたが予想を遥かに超えた 前作は増量という分かりやすさで時の経過を表現してくれたけれど（もちろんそれ以外もあるが）今回も事件前事件後の時系列が交錯し進んでいく中髪の色だけでなく神経をミリ単位で動かしていくように演じきっていた 右目だけやたら浮腫んでいるのが女性らしくおそろしい そういった表情や言葉の詰まり、行動 人が理不尽に巻き込まれていくとき、きっとそうなるだろう、意外とそうなってしまうだろう という具合にとことんリアルだった 筒井さんのお陰か監督の演出も存分に味わうことができ、淵に立つは絶対リベンジすると決めた 喫茶店を照らす夕日、夜の公園の市川実日子、街のざわめき、聞き慣れた横断歩道の音、暴走する感情と音、「よこがお」
あと最後に、四足歩行の指導を受けたとしてもあの美しさは衝撃的 それを前半に差し込む監督のセンスに脱帽
