本当に良かった。土方自身に語らせることで原作で特に重大かつ輝きを持っていたシーンを描いていて、隊士やそれを取り巻く人々それぞれの人間性や絆もあまりに魅力的。アクションシーンは息遣いひとつとっても生々しくて鳥肌が立った。真っ直ぐで儚くて愛おしい貴方の生き方が好きだ…。
個人的にめちゃくちゃ感動したのが土方の戦い方で、彼特有の喧嘩殺法というか道場の型にはまることなく縦横無尽に切り込んで相手を翻弄する戦闘スタイルが小説を読んでイメージしていた「土方歳三」そのままだったから本当に鳥肌が立った。田舎侍の猫背すり足が時と共に背筋が伸びて大股になったのもたまらなかったですね。
あと近藤土方沖田3人の絆の描き方が本当にうまくてどれもちょっとしたシーンではあるんだけどからかいあったりつんつんしたり彼らにしか通じない挨拶を交わしたりたった2秒とかで視聴者に全部わからせてくるのがすさまじい。軒並みクリティカルだった。なまじラストを知ってるからもう情緒ジェットコースターだったよ。
そしてなんかやっぱり登場人物みんなお馴染みなので出てきた瞬間にテンション爆上がりしたし活躍してくれたら嬉しいし死んだら泣いてしまうし、出来事や年代が出てくるだけでこれからの展開が想像できてしまって、常に心臓掴まれてるみたいな状態でしたね……これまでの愛と蓄積がしんどさを生む……………。
あ、でも土方歳三の主観で語られるから内容は小説よりもより主人公の感情とか彼の視点によるフィルターが強くて、本当はそんな人物ではないけど土方がそう思うからそういう描写がされているみたいなところがあったかな。なにが善で悪かというのはない。「あ、彼は今そう思ったのね」という感覚で見るといいかもと思った。
最高でした。ありがとうございました。
最高にしんどかったです。
