『パパスは ただ ジっと たえている!』
2019年公開、日本の3DCGアニメーション映画作品
「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」をベースとしたストーリー
山崎貴が総監督と脚本を手掛け、監督は八木竜一と花房真、原作・監修は堀井雄二、音楽はすぎやまこういち
1992年にスーパーファミコン用ソフトとして発売された「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」
私は当時小学生で、このTVゲームに大熱中し、プレイしまくった思い出のあるゲームソフトです。
その後も、PS2版、DS版もプレイし、合計5回はクリアした。5回もクリアしたRPGはこの作品だけ、それだけこのドラクエ5は私にとって特別なゲームなのです。
ドラクエは10以外は全てプレイしているが、間違いなくドラクエⅤは私のベスト作品
そんな思いの人はきっと世の中にたくさんいると思います。それだけ偉大な名作ゲームなのですよ。
そのドラクエⅤが3DCGアニメで映画化!?期待と不安の入り混じった感情を持ちながら、公開初日に劇場へ
オープニングの演出(スーファミのゲーム画面)は少し驚いたが、面白いと思った。
そのあと、すぐに気づき、いや気づいてた。この作品は堀井雄二とすぎやまこういち、の2人は参加しているが、もう1人大事な人が参加していない。そう鳥山明大先生です。
ドラクエのキャラクターといえば、鳥山明。そんなことは現代の小学生だって知っていることだよ(たぶん)
我々、ドラクエⅤが大好きな世代は、ドラクエは鳥山明のキャラクターが当たり前なのです。
なのに、どう見てもキャラクラーデザインは鳥山明ではない。いや予告とか観てたから、初めから気づいてたんだけどね・・・もう残念すぎる。
結論を言うと、
親子3世代に渡る壮大なストーリーを上映時間100分にまとめることなんて出来なかった。
この作品にはドラクエⅤに対する愛がない。感じない。
いくらオリジナル要素を入れようが、ストーリーを改変しようが構わない。そんなことは想定の範囲内なんだ。
その上で、ドラクエⅤの素材をどう活かし、表現するのか?それが気になるから劇場へ観に行ったんだ。
公開初日、レイトショーにも関わらず、劇場はほぼ満席だった。俺と同じ30代が目立つ劇場内
映画が終わり、明るくなった瞬間、雰囲気が他の映画と明らかに違った。
映画に対する落胆の声、足早に帰る人達、放心状態の人・・・もう笑うしかない。
ストーリーやキャラクターが改変され過ぎていたので、途中からこの作品はドラクエⅤをベースにした新しいドラクエ映画なんだ。
と思いながら観ていた。
さながら『観客は ただ ジッと たえている!』
そしてラストのオチが来て
「ぬわーーっっ!!」
「へんじがない。ただの しかばね のようだ。」
メタフィクション展開とか誰の為の演出と脚本やねんwwwもうね、笑うしかない。
まさかドラクエ映画でメタ展開をされるとは思ってなかった。せっかく、思い出のドラクエⅤの世界観を映画で観てて、改変されたストーリーだとしても我慢して観てて、終盤の盛り上がりからゲマを倒してミルドラースがついに登場するってなってからのメタ展開・・・
空いた口が塞がらない状態を久々に体験したわwww
もうなんか、ドラクエⅤに対しての情熱や思い出を全否定されたみたいな気持ちになってしまいました。
「大人になれ」って言われたんです。映画に。いやそんなんわかってんだよ。
そこをドラクエⅤの映画で表現するのはホントやめてほしかった。。。
とても残念な気持ちになりました。そんな感想です。。