さすらいの旅人

風をつかまえた少年のさすらいの旅人のレビュー・感想・評価

風をつかまえた少年(2019年製作の映画)
4.0
アフリカの少年による奇跡的実話映画。Amazon Prime 配信視聴

本作を見て、子供の義務教育は絶対必要だなと思った。

本作は、2001年アフリカ最貧国マラウイの農家の話。大干ばつにより、悲惨な飢饉が襲うが、農家の子供のウィリアムは貧困のため学校通学を拒否される。どうしてもポンプによる水が必要なため、お忍びで図書館を利用し、独学で風力発電を造り上げることを思いつく。

イギリスとマラウイの合作映画であるが、イギリスからは公共放送BBCの関連会社が参加している。BBCは自然ドキュメント映画が得意なため、本編でも広大な自然はもとより、飢餓で苦しく暴動寸前のアフリカ社会もリアルに撮っている。
また、部族や家族の強い絆も人間ドラマとして深く掘り下げて描いており見所です。

風車による発電であるが、日本のドラマの「北の国から」と同じイメージの風車で、ゴミ捨て場から拾ってきた機械部品や切り出した木で作っている。最後にある物が必要になるが、それは映画を見てのお楽しみです。その涙ぐましい努力に感動します。

本作は実話であり、信じられない奇跡の物語です。良作。