たく

アンダー・ユア・ベッドのたくのレビュー・感想・評価

アンダー・ユア・ベッド(2019年製作の映画)
4.0
これは良かった!
人生において誰からも存在を認めらたことのない寂しい男が、大学時代に初めて自分を名前で呼んでくれた女子に執着して行く変態ストーカーモノなんだけど、それだけじゃ終わらないところに高評価も納得。
高良健吾の役柄って「限りなくいい人」と「危なく尖ってる人」の両極端が多いけど、その二つを統合した感じが良かった。西川可奈子の全てを晒した演技も素晴らしいね。

間引きしながら大事に大事に育ててるグッピーが、現実から目を逸らして必死に守ってる三井の心の拠り所となってて、彼が千尋にグッピーをおすそ分けするくだりが話の鍵になっていく。

千尋がDVされてるシーンが目を背けたくなるほど残酷で、三井がついにある決意をしてさあどうする!ってカタルシスを期待させておいてからのあのガッカリ感は一番キツいシーンだったね。
ストーカー男とメンヘラ女がどちらも現実から目を背けてて、果たして目覚めるのかどうか?ってとこからの、まさかのチャップリン「街の灯」には驚いた。

高良健吾じゃないとキモくて見てられないと言ってしまえば身もふたもない話。
たく

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