mrかっちゃん

ザ・テキサス・レンジャーズ​のmrかっちゃんのレビュー・感想・評価

4.4
「奴は倒れている警官を至近距離で撃つような女だ、人間じゃない」

1930年代世界恐慌で人々の暮らしが困窮していた時連続銀行強盗のボニーとクライドが次々と法を犯していた。
時代背景もあり義賊と称える一般市民も多かった。
今作はそのボニーとクライドを逮捕するべく復活したテキサスレンジャーズのケビンコスナーとウディハレルソンを主役にしたクライムサスペンス。

「俺たちに明日はない」は未鑑賞ではありますがボニーとクライドが主役の映画。
だが今作はほとんど顔すら映らず2人を追う側の視点という徹底した作り方をしていた。
痕跡を辿り情報を集めて整理し居場所を炙り出していく様をじっくりと丁寧に描き出し物語に引き込んでいく。
セリフや会話シーンに印象的な場面があり、深みを与えていた。

特に主役のケビンコスナーとウディハレルソンの2人がとても良かった。
お互い引退後のブランクがある中で復帰したという設定で、長年の経験から自信と安定感を生み抜群のコンビネーションと信頼感が伝わってきてまさしくベテランの演技という言葉が似合う。

今作は映画好きが好きな映画というべきテイストで、抑えた演技とじっくりと展開されるストーリーが深みのある渋味が映画全体から漂っていた。

Netflixの良いところは大衆向きではないこの手の映画でも自由に制作し公開出来るというところ。
だがTVの画面ではやはり小さ過ぎる。
劇場で堪能したい。
「ROMA」と並ぶオリジナル作品の代表作と呼べる映画でした。