このレビューはネタバレを含みます
もっと心臓が縮み上がるかと構えていたのだけど、意外と落ち着いて見られた。アレックスの自信に満ちた登りっぷりのおかげかもしれない。なんというか、彼は間違いなくやりきるだろうというのが背中越しに伝わってきた。
思い出したのはイチローの野球に対する姿勢で、アレックスもまた求道者なんだな、と思った。
てっきり超人的な肉体と狂った思考を兼ね備えた男が取り憑かれたように身一つで崖を登っているのだと思っていたのだけど、ラスト20分に至るまでの80分が示している通り、彼はムラっ気のある普通の人間で、毎日のトレーニングと徹底した準備こそが過酷な挑戦を支えていることがわかる。
ロープを使った状態で何度もコースを確認し、攻略方法を完璧に脳裏に刷り込んで「自動操縦完了」と呟くシーンでは、芸を極めるということの本質を見た。
そうはいっても彼女やスタッフたちは気が気じゃないよなこれは、、
一人が「もう二度とやらない」と言っていたけれど、案外まわりのほうの身がもたないかもしれない。
ユニコーンのおっさんの謎登場にはふふってなった。あれほんと偶然なのか？笑
