ギャス

スキャンダルのギャスのレビュー・感想・評価

スキャンダル(2019年製作の映画)
3.3
冒頭で事実を元にしているがフィクション要素もあるというような注意書きが出るが、
実名を使い、特殊メイクで実際の人物に寄せていく努力からも、ほぼ事実を語ろうとしているのだろうと感じる。
それこそ訴訟された時用の対策なのかもと。

悪くないのに罪悪感を持つ、やらされたのに自分は不潔だと感じてしまう、などハラスメントの中でもセクハラによって残される傷は深いことが被害者の言葉からもわかる。

仕事を失う覚悟で告発するということがどれだけ勇気(と準備)がいるものかを描いていたが、エンタメ的にいうとすこし平坦だったかもしれない。

ネタバレ
告発の意義は計り知れないほど大きい。誰も教えてくれなかったと涙を流すマーゴットロビーの存在は、誰かがどうにかしてこの受け継がれてきた悪習を止めねばと動く理由のひとつだ。

しかしセクハラ発言連発だったトランプ政権とFOXがベッタリだったのを思い出して、それでもあの会社の体質はいまだ変わっていないのかもしれないと暗澹たる思い。
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