掛谷拓也

ミッドサマーの掛谷拓也のレビュー・感想・評価

ミッドサマー(2019年製作の映画)
3.3
劇場で見た。近代的自我のない共同体に現代の大学生がどう吸収されるかがテーマ。グロシーンはあるがホラー映画ではない。音楽や画像の歪みで観客の変性意識を実現させて映像世界に引き込む手法が抑制的に使われている。カルトコミュニティの描写は凡庸で単調だが美しい。西ヨーロッパから見ると北欧に土着、未開のイメージがあるとよく分かる。「ミッドサマー」という邦題だが原題はMidsommarでsummerとはスペルが違う。これも北欧の雰囲気を出している。カルト宗教に免疫のなくなってきた大学生は見ておくといいかも。