黒人と白人の学校が分かれていたダーラムで学校火災をきっかけに起きた統合の論議。北部からやってきたチェアマンの采配で女性運動家とクランの支部長が話し合うことになる。『ドリーム』でオシャレな働く女性を演じたタラジが180°違う、ブルーカラーの論客を演じる。ダブダブの服でお尻をユサユサ振って走る姿はハイヒールをカツカツ鳴らしていたのが嘘みたい。対する支部長はサム・ロックウェル。信じていたものに裏切られる。目が開く。この表現は彼が今一番冴えている。今なお吹き荒れる差別との戦いを憎悪の応酬だけに終わらせず目を開き、愛するもののために敵のことを知ろうとする努力が必要なのだと教えてくれる。