トシオ88

盗まれたカラヴァッジョのトシオ88のレビュー・感想・評価

盗まれたカラヴァッジョ(2018年製作の映画)
3.0
カラヴァッジョ、正式にはミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオという。画家として16世紀のイタリーで一世を風靡するも、破滅型の生き様で38歳の若さで逝去。その作品はイタリーを中心に世界の名だたる美術館に展示されて、今でも観る人を魅了してやまない。
自分も大ファンで、色々な場所で鑑賞したが、彼の描く黒よりも黒い闇と光のバランスを油絵具で表現する卓越した技量は、天才の名に相応しい。

そんな彼の作品、「キリスト降誕」は1969年にシチリアパレルモの修道院から盗まれてから、今もまだ存在が確認できていない…
その絵画を巡るミステリーが本作。謳い文句が「今イタリア美術史上最大の闇が明かされる。」と来れば身構えて鑑賞しましたとも😤しかし…結果は肝心のカラヴァッジョの画はどこへやら、映画の中に映画がある入れ子🪆構造の脚本も相まって何だかなあ、な内容に終わってしまった。

イタリー映画なので、よくある観光名所巡りみたいなローマ描写はなく、リアリティはあるものの、何だかライトなサスペンス映画(ネトフリ系)。骨太の重い作品を期待すると梯子🪜を見事に外される。結局、闇は全く明かされずカラヴァッジョの描く絵画の中の闇の方が遥かに暗いというオチになってしまいました😅🎬💩
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