これぞポンジュノ監督の映画！
こんな感じの映画かな？って予想をびっくりするぐらい裏切られる
ジャンル感がすごいのに、どのジャンルにも当てはまらないし、めちゃめちゃに振り回されるんだけど、それが気持ちいい
もう思い出すだけでとにかく贅沢〜
普通に考えたら前半中盤後半で全く違う映画なんだけど、それがしっかりまとめられてる素晴らしさ。
それにしても超格差社会を描いた映画(それも名作って言われるようなものばかり)がこうもたくさん各国で製作されるっていうのは、時代性なのかな？
お金持ちの人は心が貧しく貧乏人こそ心が豊か、なーんてのはただの幻想なんだって叩きつけてくるような前半パート。でもソンガンホ演じる父親の人生全てを簡単に踏みつけてくるようなシーンが現れて…
悪気のない行為が最も相手の尊厳を踏みにじってくる。絶対に越えられない壁が、車の運転席と後部座席の間に、丘の上の家と半地下の家の間にはある。
それでも、どんなに届かないように見えても、壁の向こう側に行く計画を立てる人たちの話。だって計画を立てなければ、越えられない壁を認めてしまったら、生きる意味がなくなってしまうじゃないですか。
真面目に計画的に勤勉に、そうやって生きてれば壁は越えられる、そういう映画が喜ばれる時代ではないらしい。それは現実ではないからですかね、多分。
脳味噌にこびりついてくる映画でした。
てか普通にめっちゃ面白い。
(こんな韓国の超ドメスティックな映画でアカデミー賞作品賞とか監督賞取っちゃったりしないかな〜〜もし実現したら最高すぎる)
