TAK44マグナム

新感染半島 ファイナル・ステージのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

4.7
今度は行くだけじゃない!
帰ってくるぞ!


なんだが盛り盛りな邦題ですが、やはり盛り盛りで我々の度肝を抜いた「新感染ファイナルエクスプレス」の続編です。
元旦に観たので、2021年の映画初めはこの作品からとなりました。

マ・ドンソクが腕力だけでゾンビと戦えることを証明してみせた前作から4年後の韓国を舞台に、秩序の崩壊した地での血で血を洗う抗争を描く本作。
今度はマ・ドンソクがいないので一体どうなってしまうのか?
人類絶滅なんじゃないの?
などと、そんな風に心配しながら観始めるとビックリ!
完全に「マッドマックス怒りのデスロード」じゃないですか!
そして、「マッドマックス2」の影響をモロに受けたニール・マーシャルの「ドゥームズデイ」とは、まるで二卵性双生児の様でしたよ!
みんなどんだけマッドマックス好きなんだよ!
ジョージ・A・ロメロをリスペクトするのと同様、ジョージ・ミラーに足向けて寝られない映画作家がワンサカいるんだろうなぁ〜。
やはりパイオニアは偉大!


内容ですが、地獄と化した半島に潜入する「ニューヨーク1997」風味もあり、要するにゴチャっと好きなものをブチこんで混ぜ合わせたチャンポンでした。
つまり「ドゥームズデイ」方式!
でも、きちんと前作みたいに最後は涙腺破壊を誘導してくる辺り、あざとくはありますがそれで正解でしょう。
ちょっとクドイかな?とも思いましたが、伏線も回収してくれるし、これはこれでお話もスッキリなら目も潤って心もスッキリさせてくれましたよ。

ほとんどアクションに尺を割いてもキャラの肉付けも怠ってはいない、そんなところもデスロードを参考にしているんじゃないでしょうか。

観ていて、お母さん役のイ・ジョンヒョンが木村多江、ク・ギョハンが小栗旬に見えて仕方がなかったので日本でも頑張ってリメイクしてほしいですね(苦笑)
とにかく、こんな作品が作れる韓国が素直に羨ましく思える、そんなアクション大作でした。
ゾンビが添え物ぽくなっていたのはご愛嬌ということで(汗)、更にバカ度を増した続編にも期待します。
今度はアジア全域に波及して、日本もゾンビに溢れている「新感染列島ファイナルアイランド」とかやって欲しいですね!
「新感染列島」って、色んな意味でシャレにならないから却下されそうだけども・・・(汗)


109シネマズ湘南(IMAX)にて