コリドラス

罪の声のコリドラスのレビュー・感想・評価

罪の声(2020年製作の映画)
3.8
グリコ・森永事件を題材に事件に利用された罪なき子供たち、そしてマスコミの正義とは何かを問う社会派作品。

グリコ・森永事件は子供の頃の大事件でしたからね、「きつね目の男」「どくいりきけんたべたらしぬで」とか学校で真似したもんです。

この作品は大人の犯罪に利用された罪なき3人の子供たちの物語です。
1人は死亡、1人は社会の底辺を這いまわって生きている。幸せになってるのは自分だけと知った俊也が罪の意識を持ってしまうのを「成功したのはあなたの努力ですよ」と慰める阿久津。
自力で幸せをつかんだものさえも苦しめる。なんて残酷なんだろうと切なかった。

また昔の事件を蒸し返して被害者を苦しめて何になるのか?と苦悩する記者の姿。

未解決事件の真犯人にスポットを当てるのではなくて、事件の最大の被害者である罪なき3人の子供にスポットを当て丁寧に描かれているところが良かったです!

「あなたのしたことは、たった3人子供の未来を変えただけだ」
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