Yukiko

キーパー ある兵士の奇跡のYukikoのレビュー・感想・評価

キーパー ある兵士の奇跡(2018年製作の映画)
4.2
2021年6月5日
『キーパー ある兵士の奇跡』 2018年イギリス・ドイツ製作
監督、マルクス・H・ローゼンミュラー。

1945年、イギリス。
ドイツ、ナチスの兵士、トラウトマン(デヴィット・クロス)
は、イギリスの収容所に捕らえられていた。
収容所では定期的にサッカーの試合が行われ、
トラウトマンもプレーする。
ゴールキーパーとしてプレーをしていたところを、
地元のチームの監督にスカウトされる。
そして、戦争が終わり、ドイツに送還の申し出を断り、
イギリスに留まる決意をした。
その後、名門サッカークラブのマンチェスター・シティFC
に入団をしたが、元ナチス兵ということで中傷される。


イギリスの国民的英雄とまでなった元ナチスの兵士。
そのような人が実在したことに驚く。

息子さんの交通事故は悲しい。
「長男のジョンは1956年のFAカップ決勝の数か月前に
自動車事故で死亡」とある。ジョン、5歳の時。
・・・・映画と微妙に違う・・・

細かいところが少々違ったとしても、それでも、
映画はおもしろい。
次から次へと話が移っていき、ぐいぐい惹きこまれる
ようなストーリー展開。

主役のデヴィット・クロスさんは『愛を読むひと』に出演
なさった方。
演技上手。リアル感たっぷり。
ほんのちょっとした表情が、俳優が演技をしていると
いうよりも、ごく普通の人をドキュメンタリーで捕えた
表情、というのがピッタリの変顔あり。

スクリーンに向かって、そのような表情も垣間見せる
このデヴィット・クロスさんの演技の高さを褒め称えたい。

更に、奥様マーガレットのその父親役の俳優さん、
とても自然な演技。ベテランさんだ。

奥様のマーガレットのエピソードには驚くことが多いが、
だからこそ飽きさせない、笑いもあり、インパクトある
ストーリー展開になったようだ。
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