しゅんまつもと

家族を想うときのしゅんまつもとのレビュー・感想・評価

家族を想うとき(2019年製作の映画)
4.4
高いところから世界を見下ろすとき人はここではないどこかを想うのかもしれない。セブがペイントをするシーン、リッキーとライザが配達の途中で昼食を食べるシーン。
シーンの繋ぎのフェードアウトも無造作なようでいて物語を緩やかに連続させる。その連続性はまったく気持ちの良いものではなく、ゆるやかな地獄がまだまだ続く、と思わされるようで辛いながらも巧い。
マロニーとリッキーの位置関係にも注目したい。2人が会話をするときに誰が歩み寄っていくのか。どんな距離感なのか。それがどう変化していくのか。

と、あえて映画の作品性以外の映画的な魅力を列挙しました。社会性ばかりが取り上げられるのもなんか変だなと思ったので。ということでそういうのはひとりごととしてコメント欄で。