長年の友情と実はその裏に隠れた感情が浮き出、その感情に戸惑いながらも向き合っていく2人の"友情"を繊細に描いた作品。
観始めは少しうるさく感じたが、進むにつれ、その部分が計算された演出だと気付く。中でも静と動の表現が素晴らしく、マットの揺れ動く心情が美しく、そして自分でも処理しきれない感情が伝わり、より深みにもっていってくれる。
親友が旅立つまでの短い期間だからこそ、親友との、そしてマックスは家族とのこれまでを振り返りながら、変えようとする努力、でもうまく行かない結果に悩みながらも、確実に変わってしまった関係にどう向き合うか、それがこの作品の最大のテーマ。
ラストは2人がそれぞれ出した結果、が出るが、観終わった瞬間にあった違和感は、色んなシーンを反芻すると、余韻と共に納得の行く答えに行き着いた。
良い作品だ、普段なら観ない作品に触れる機会を与えたくれたサンサン劇場に感謝。