Sachika

カセットテープ・ダイアリーズのSachikaのレビュー・感想・評価

4.0
パキスタン人の移民一家に生まれた青年ジャベドが抱える悩み。
人種差別、父との確執、将来の夢、世間への鬱憤。
ジャベドは自分の言葉や思いを文字にし、人には見せずに隠していた。
そんな彼に、クラスメイトが貸してくれたカセットテープ、ブルース・スプリングスティーンの曲、それが内向的だった彼の視野を広げ、彩りのある世界に変える!

人と人をつなぎ、価値観をも変える、音楽の素晴らしさ!
放送室を乗っ取り、ブルース・スプリングスティーンのBorn to Runをかけ、走り出すこのシーンが青春!ってかんじで大好きだなあ。
80年代の音楽もいいけど、ファッションも素敵!特にイライザがタイプすぎて…!
好きな子に歌詞を書いて送るっていいね、すごい好き。

そんなキラキラした音楽のシーンがある一方、ジャベドの才能を次々に認めてくれる世間と、全ての権利は家長である父が持つという パキスタンの風習の間で悩み、父と対立するジャベド。
お父さんは堅物で古い考えの持ち主だけど、涙脆くていい人なんだよ、きっと。
でも120分では描ききれなくて、それらの対比がちょっとチープに見えてしまったのがもったいないなあと、個人的には思いました。
Sachika

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