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新解釈・三國志の8637のレビュー・感想・評価

新解釈・三國志(2020年製作の映画)
3.0
僕は割と福田肯定派のつもりだったんだが...
笑いと時代劇のミスマッチ、いや可能性を狭める言い方は良くない。"福田雄一の薄い笑い"と"栄光な三國の史"の合わないこと。構成が下手で訳が分からなかくて、最終的には渡辺直美のAVを観てるみたいだった。てかこのレベルならコント番組でやれよ。
ある意味、これを超える映画は今年ないだろうな。

「今日から俺は!」はまだ良かった。そんな事を考えていてやっと分かったのだが、福田監督はどうせどの映画でも自身の笑いだけで挑もうとしてない。"×アクション" "ミュージカルとの融合"だの言って毎回ヒットをこなしているが、一度本人の笑いのセンスだけで試してみてほしい。どうせ売れない。
とはいえ、監督本人は"笑い"に向けた作り方をしてる。ボケを引き立たせるためだろうけど、固定でブレブレのカメラワークを何とかして欲しい。
また一瞬見られる人が倒れる時の描写についても、全く血が流れなくてダサいし酷かった。
そして、どの作品でも見られる「福田作品への俳優の吸収」が今回もあった気がして、このせいでコメディアンのイメージがついたらどうすんだよ、と引いた。

まぁ一つ不運だなぁと思った点は、劇中の疫病流行シーンかな。
公開前夜祭イベントの情報によると撮影は昨年4〜5月、いわゆるコロナとは無縁の時代だったので、あんな出来事を経験した以上"あそこだけぬるかったなぁ"なんて思ってしまう。でも逆に、いつもの福田みたいにコロナをバンバンいじってたら、引くだろうな。

というか、「三國志」が本当にあんな物語だったら引く。
"敵を欺くならまず味方から"と言いながらも劉備は暫し最低な奴だった。
この「新解釈・三國志」での繋ぎ役・西田敏行は必要不可欠な存在だったと思うが、彼の口からもっと「三國志」について話して、観客も理解すべきだった。

あと一言。こんだけ人気俳優が出てる中で、ベストアクトは清水くるみさんです。
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