グレハニスト森田

恐怖人形のグレハニスト森田のレビュー・感想・評価

恐怖人形(2019年製作の映画)
3.5
間抜けなアイドル主演、いかにも馬鹿なティーン向けという地雷臭丸出しの現代Jホラー。
昔「見るのも罰ゲーム」とかいうトンデモキャッチがあったがそんな感じである。

何の期待値もない中でまだ観てみようかというモチベーションを保ったのはかつて日本アカデミーを総ナメにした萩原聖人が出演しているというただそれだけの理由である。
若かりし頃、某局某ドラマでバッチバチにやってた萩原さんともあろう方がなんでこんなマヌケな映画に出演しているのかというのが一番のミステリーでただその理由を知りたいがための鑑賞であった。

ただしあまりに馬鹿にし過ぎて期待値がドン底だったせいもあってか、内容は決して悪くなかったという意外な結果に。
正直なところ近年の貞子シリーズなんか比べ物にならないほど良かった。

さて内容的に心霊モノと思わせておきながら、スラッシャームービーをしっかり日本で作った作品となっている。
人形のバカバカしさはさておき、一定のルールのもとキャンプ場に集められた若者、見るからにパメラを彷彿とさせる管理人、何の理屈もないエロシーンのつなぎ、とやっていることは13金そのまんまである。

結構評価点も多い。
界隈で大いに話題になっているようだが、つなぎのお色気シーンが何故か濃厚なレズシーンというアッパーさも大変よろしい。
王道ながらもちょっとしたミスリードを誘う展開となっており、見るからにマヌケなパッケージでそれを邪推させないという新しい手法の映画であった。

いやバカにしてごめんよ。
冷え切ったJホラーの中では光るものを感じた。
ただし続編はやるなよ。笑