魁人

ベル・エポックでもう一度の魁人のレビュー・感想・評価

ベル・エポックでもう一度(2019年製作の映画)
4.6
???????
ん???
しばらく頭がぐるぐる

面白かった
ど、どこまでが真実?どこまでが脚本?
映画だからすべては脚本なんだけど、それは夢の中で見た夢から覚めた時みたいな、ステージがわからなくなる感じ
鑑賞の途中トイレに席を立ったら、あれ?こっちが現実か。って、我に返ったけど、これが果たして我なのかみたいな部分もメッセージよね多分

マルゴがセットから飛び出して自室に連れて行ったところは脚本ではない?
ないとしたら家族のシーンは後から書いた脚本?
すべてはマルゴを自分に引き寄せるための長い脚本だったってオチも描ける。


最後マフラーを拾わなかった
ここの解釈が見る人の自由になっている部分かと思う
個人的には、結局マルゴに恋をしたままだと思う
それは自分がサービスを利用している老人で、現実の妻への愛を再確認する。みたいなよくできた脚本に従わない、よりリアルな結果としてある。
誰であっても自分が演じててうきうきする自分を描きたいのであって、現実の妻への愛を再確認する立派な男としての絵より、その人を想っていると自分が湧き立って、みなぎるような人を想ってる方が演じてて幸せ
だからたとえ訳がわからなくなるくらい重ねられた脚本の上で理解不能に陥ったとしても、マルゴに恋している自分の血流で、その後しばらくはあったまってるんだと思う

つまり重要なのは妻その人ではない
その人と過ごしたその時間、絵
今やそれはマルゴとの時間で描き直されてるか、よりもっと今の自分が夢中になるものとして描かれている。画用紙にペンを走らせてる。そういう時間を過ごせる人を探して不倫をする妻も然り
人の関係ってすごい儚い。


なーんか、へぇ〜
この世界で、何を演じますかと、問われた気分
面白かった
魁人

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