Boss2054

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェストのBoss2054のレビュー・感想・評価

4.8
チャールズ・ブロンソンが出ているので、
1968年141分版も観ている筈なのだが、殆ど覚えていない。

ブロンソンは、
クラウディア・カルディナーレ、
ヘンリー・フォンダ、
ジェイソン・ロバーツの次の四番手なのだが、
実質の主人公は、ブロンソンだと思う。
本筋はブロンソンの復讐劇。
で、そのブロンソンが登場からハーモニカを口にしているのだが、
このハーモニカの謎だけで、
165分引っ張るト云う力技‼︎
で、ブロンソンが吹くこのハーモニカのメロディーが実に美しい。
音楽は、エンリオ・モリコーネ。
コレぞまさしく、マカロニ・ウエスタン❣️


セルジオ・レオーネ監督の凄いのは、
例えば、
オープニングで、
ブロンソンが汽車で駅に到着するまでの10分くらいを、
それを待つ殺し屋(らしき)3人組が、
ただ待っているだけト云うシークエンスで見せ切る。
実際、何も起こらないのだが、
物凄いサスペンスシーンに仕上がっているから、凄い‼︎
さらにそのシークエンスで、
1人の男がハエと戯れるシーンがあるのだが、
CGのないこの時代に一体どうやって撮ったのだろうか?
不思議でしょうがない。
まさか、演技が出来るハエがハリウッドには、在るのだろうか?

後は、画角。
コレは、黒澤明監督の影響下にあるト見た。
どんなに多人数が画面に在っても必ず、全員、映っているのだ。
さらにアップの多様。
ただのアップなのだが、
観客が勝手に意味を読み取ってしまう様なアップなのだ。
コレがセルジオ・レオーネ監督の真骨頂か?

オリジナルタイトルは、
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウエスト」
なので、
レオーネ監督が考える、
西部劇を存分に存分に作り上げたト云うコトなのだろうか?

何か凄いモノを観てしまったト云う感じがする。
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