ノラネコの呑んで観るシネマ

最初の晩餐のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

最初の晩餐(2019年製作の映画)
4.3
永瀬正敏の父が死に、疎遠だった家族が帰ってくる。
そして親戚一同が集まる通夜の席で、斉藤由貴演じる妻が出した食事は、目玉焼きからはじまってピザや餃子など、どれも通夜には似つかわしくない料理。
しかしこれらには、ちょっとワケありの家族の歴史が詰まってる。
元々、永瀬正敏の父と染谷将太と戸田恵梨香の子供たちの世帯に、斉藤由貴と連れ子が再婚して出来た家族。
しかし、ある事件をきっかけに家族はバラバラに。
台風が接近する通夜の一夜の思い出の食事を通して、その時本当は何が起こったのか、家族の秘密が紐解かれる。
恋人との結婚を考えている染谷将太は「家族って何だか分からない」と言い、戸田恵梨香は夫と上手くいってない。
これは知らなかった自分自身の家族の姿を知り、二人が自分なりの家族のカタチを見出してゆく端正なドラマ。
冒頭の病院のラーメンが凄く不味そうなのもいい。